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むつきさっち

Author:むつきさっち
野良学者やってます。
読んだ本とか研究用のメモを置いていきます。
きまぐれなので分野はあっちこっちにいく予定。
とりあえず哲学とか生物学あたりから書いていきます。

20/7/2:カテゴリでの表示順を古い順に変更しました。それに伴いカテゴリの最初のページ下に、各メモ先頭のリンクを貼りました。

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福山哲郎×斎藤環「フェイクの時代に隠されていること」第一章メモ1
ここから対談本編で、斎藤環と与那覇潤の対談集と同じように、気になった発言をメモしながら、あいまに話の流れをまとめて入れていこうと思います。
章の中に区切りがあるので、一区切りに一メモくらいのペースでいく予定です。

第一章 ヤンキー(=空気)が日本を支えている

半年で急落した政権支持率

福山哲郎と斎藤環の間での話し合いは、2015年から始まっていたそうです。
ちなみにこの本は2018年7月が初版で、森友、加計学園関連で内閣支持率が急落した後くらいに対談があったみたいです。
安倍政権の支持率が高くて、あまりにひどい政治家の暴言が続いたのに落ちない、というところから話が始まっています。
それに対する斎藤の応答は「どうも国民があのマヌケさに安心している部分があったと思うんですよね。どこか親しみやすさを求めるポピュリズム。」
ただしその後の森友、加計学園に関する応答のあたりで支持率が急落するので、今どういう変化が起きているのか、というのが福山による問いかけです。
この問いにすぐに答えるのは難しいみたいで、ヤンキーのエートスとその効用の確認が続きます。

斎藤が「ヤンキー政治」という括り方をした理由は、バラバラに見えることも「精神性として、つまり生き方のひとつとして同根なんだということがわかってもらえると、もう少し体感的にわかりやすくなるんじゃないか」とのことです。
「そういう切り方をしないと安倍政権のやばさとかまずさとか、逆に安定性の理由とか、そういったことが見えてこないんじゃないかと思うんです。」
続いて過剰な安倍叩きの問題点も指摘されています。
「全否定的な批判についていける人って意外と少ないと思います。それからヤンキー支持層というのはけっこう分厚いんですが、ヤンキーは指摘の仕方によっては内省的になる場合もあるんですけど、左右を問わず、全否定されて反省する人はいません。」
目的は少しでも政治的状況をよくすることにあるので、叩いて終わったらまったく目的を果たせてないですね。
手段と目的をとり違えないように、上のことをこころに留めておかないといけません。

次にヤンキー文化のメリットが続きます。
一つは治安の問題で、ヤンキー文化の包摂性により極端なものになりにくいとのことです。
このことは結果として低犯罪率に結びつくでしょう。
それから「家族を大事にする」とか、「筋を通す」とか、倫理的な側面も含まれているので、縦社会文化を導入しやすくする効果を持つそうです。
積極的にリーダーシップをとるような、ある種の人格特性を涵養していることから、地方の外国人労働者受け入れの中心になっているのは、元JC(青年会議所)や元ヤンキーの人とかが多いらしいです。
斎藤によるまとめは次のようなものです。
「日本において青少年の反社会性は、芽生えた瞬間にヤンキー文化に回収され、一定の様式化を経て、絆と仲間と「伝統」を大切にする保守(JCや祭りの結社、地方議員なども含まれる)として成熟させる回路があるわけです。これ、他国に例を見ないような、ものすごく巧妙な治安システムなんですよ。」
ちなみに斎藤によると、薬物依存症とかでのハーム・リダクション(危害削減)にあたるんじゃないかとのことです。
「犯罪とか不良文化みたいなものをうーんと薄めてですね、「ちょいワル」ぐらいに薄めて、それで青少年を善導する力がけっこうあるんです。」

悪いところは人々に関心が高すぎるところで、無視できないっていうお節介文化だとのことです。
絆を深める面もあれば、排除的に作用してしまう面もあると。

ヤンキーに支えられる日本の社会の良いところとして、ある種の二面性が挙げられていました。
藻谷浩介さんがアベノミクスに対して批判的な講演をしており、地域の疲弊について実証的、数字的に検証していて、地域のJCから引っ張りだこだったそうです。
反知性主義的でありながら、必要なときには学術的な議論を受け入れることも可能ということですね。
一方でヤンキー的政権の問題は、「真っ当な社会設計をしようと思わなくても、けっこう現場の人間が自助努力で頑張ってくれるので、政府がそれに依存でき」てしまうことだとも。
菅首相はさらに依存するつもりみたいで、現在の話と思わぬところでつながりました。
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政治 | 16:03:00 | コメント(0)
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